んじゃあ栄養状態をどうみる!?
前回の引き続きで、今回は
じゃあアルブミンがダメならなにで栄養状態を確認すればいいんじゃい!!
という声に自分なりにお答えできればと思います。
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まずは、
なぜPTが栄養状態を把握する必要があるのか?
これはもうあえて書かなくてもよいですね。
全く検討もつかないという人はリスク管理を怠っているということになるので、
今すぐ去れ!!
とは言いませんが、栄養状態の悪い患者さんをより状態の悪いほうへと導いている可能性がありますので、いますぐにリハビリテーション栄養研究会に入会するなり、若林秀隆先生の著書を購入するなり、リハ栄養が特集されている雑誌PTジャーナルかメディカルリハビリテーションを読んで勉強してください。
ではその理由をかなーーり簡単に言ってしまいますと、入院されている高齢の患者様には栄養状態が悪い方もしくは低栄養のリスクがある方が非常に多いので、それを無視してガンガン筋トレやら負荷量の多い運動をやっているとダメですよ、と。
最悪、餓死してしまいますよ、と。
逆を言えば、栄養をうまく使えばリハ効果のアップもできますよ!
ということかと思います。
そのために、PTもOTもSTも栄養状態を把握する必要がある。
PTとしては…
骨格筋はヒトのタンパク質の50〜75%を保持する組織で,姿勢の保持や運動に必須なだけでなく,食餌により得られた栄養を筋線維タンパク質として貯留(同化)し,飢餓のときにその分解(異化)によってこれを供給する系の一翼を担っている。
(Hoffman,et al.2004)
ということも、運動を、筋を扱ううえではおさえておきたいところです
さてさて、前置きが長ーーーーくなってしまいましたが、アルブミンじゃなしになにで栄養状態をみたら良いのかってことが今回のテーマでしたね(^^;)
はい。では。
『なんか痩せてるなー』
『最近、体重減ってるなー』
『ご飯食べれてないなー』
『皮膚の色がなんか悪いなー』
以上でおっけい
てのは言い過ぎですが、
?見て(るいそう・痩せ具合、皮膚や爪の状態、活気)
?聞いて(食べてるか、体重が減ってきてないか、食欲があるか)
?触れて(皮膚の状態、筋・脂肪量)
+αとして
?形態計測(上腕周囲長、上腕三頭筋皮下脂肪厚、上腕筋囲、上腕筋面積、下腿周囲長)→体脂肪量、体筋肉量の指標
などから考えられれば十分かなーなんて自分は思います。
(注:あくまでも『PTが栄養状態を把握するためには』のおおまかな個人的な考えで、NSTとしてや管理栄養士としてもっと詳しく栄養状態のアセスメントをするにはカロリー計算やら窒素バランスやらもっともっと色々と手段・方法はありますので、その辺はご了承ください。。。(__))
実際、簡単な問診や患者さんの病歴・身体所見のみから栄養状態を評価するSGA(Subjective Global Assessment:主観的包括的栄養評価)は他のどの評価法よりも信頼性の高い方法とされており、世界中で使用されているそうです。
日頃の臨床現場で考えてみても、痩せていればもともとの蛋白や脂肪貯蓄量が少ないですし、食事量がずーっと2〜3割でアミノフリード1本をだらだら点滴してれば必要量>>提供量で異化状態、飢餓状態になるだろうし、皮膚の色や状態が変なら亜鉛とかの微量元素が足らなくなってるだろうし。。。
てことで前記事に書いたように、目と耳と口と手があれば十分で、形態計測のためのメジャーとキャリパー(皮下脂肪をつまんで測定する器具)があればなお良しというわけです。
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プラス、MNA-sfなんていう栄養アセスメントツールをスクリーニングとしてできたりしちゃえばリハ栄養マスターの称号が与えられちゃうぐらい素晴らしいと思います
また、上で挙げたみるポイント(評価項目)はサルコペニアの診断基準とオーバーラップする点も多いので、臨床場面では時間も限られてますし、自分としては低栄養(のリスク)とサルコペニアを同時にスクリーニング〜アセスメントするように心がけていたりもします。
てことで、
血液データを眺めるのももちろん大事ですし、そこを怠るのもアカンと思ってますが、患者さんの栄養状態や低栄養のリスクを把握するには、患者さんをよく見て、よくお話を聞いて、患者さんに触れていれば、そして日頃よくみている看護師さんやご家族さんとしっかりコミュニケーションがとれていれば、自ずと分かってくるものだということが言いたかったわけです
かなりざっくりかつ強引なまとめになってしまいましたが、明日からの臨床場面で少しでも栄養に目を向けるリハスタッフが増えてくれればな〜という思い込めまして閉めさせて頂きます
ではさいごにご唱和ください。
栄養はリハのバイタルサインである
栄養ケアなくしてリハなし
ありがとうございましたm(__)m。
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